2013年8月18日日曜日

どくしょ会無事終了しました。

どくしょ会2013無事終了しました。きてくださったかたありがとうございます。VWBCさんとShoさんのアーカイブでも後日見ることができますので、機会がありましたらご覧になってください。

今日は『どくしょ会2013』当日です。

まずは会場の場の雰囲気から。
私自身にとってのSL24のこのイベントの位置づけから、
説明いたしますと、どくしょ会という場を借りた、一年間の
私の学習発表会みたいな場です。といっても、私の独演会
になってしまっては誰もきてくれないのは自明なので、
SLという環境を生かした、ブレーンストーミングの場、
アイデア出しの場みたいなものを模索してます。

思えば、SLという場はクリエイティブな場であってほしい
といつも思っています。リアルな場に先駆けて、まだできかけの
アイデアを試しに実験してみるというような感じの場です。

大なる存在から小なる存在まで。催し物に国や県の主催する
ような大イベントから、露天商による街売りの形態まで存在する
ように。街の場末にちょっとした屋台を出してみるような感覚で
今回のイベントも望んで見ます。
案内はこちらです。
http://quest-and-ans.blogspot.jp/2013/07/2013.html


2013年8月14日水曜日

どんな会にしたいのかの私なりのイメージ

前に挙げた読書会の資料は『パタン・ランゲージ』の序文の一部です。
序文の後の本論は各々のパタン・ランゲージの具体例が延々と続きます。
当日は『パタン・ランゲージ』の入り口付近の散策といった感じで進めたいと
思います。

「パタン」というもののイメージをそれぞれきていただいた方につくってもらい、
それぞれの現場で生かしていくヒントになりましたら幸いです。

物足りないという方は”パタン・ランゲージ” ”クリストファー・アレグザンダー”
などの検索語彙を使ってネット上を探検していただければいいと思います。

セカンドライフに『パタン・ランゲージ』を応用するヒント、というよりもむしろ、
実際の建築ではなかなか応用しにくい『パタン・ランゲージ』の思想が活躍
するフィールドとしてセカンドライフという場はいいのではないか?という発想
です。

レゴを創造性開発のための媒体として使う例などもあり、
『パタン・ランゲージ』Xセカンドライフという組み合わせはバーチャル建築という
世界を越えて、「アイデアを具現化する」ということと関係していると思います。


読書会の資料

読書会の資料を用意しました。抜書きとメモという形式です。メモを書くとかえって不恰好になったり、怪しい雰囲気になったりしてよくないと思うのですが、抜書きは引用であるという形式にしたかったのでそうしました。


本文

第一巻の『The Timeless Way of Building』と第二巻の『パタン・ランゲージ』は、一つの成果を二分したものである。本書では、建設や計画に用いる言語(ランゲージ)の一つを示し、前書には、このランゲージを用いる場合の理論と指示が示してある。本書では、町、近隣、住宅、庭、部屋などの細目にわたる原型(パタン)について述べる。前書はこのパタンを正しく用いた建物や町の作り方を教えるものである。本書は前書の資料編であり、前書は本書の実践を解説する原典である。(ix p)

epiによるメモ
原型(パタン)から連想するもの。日本文化における型の文化。服飾の型紙。料理のレシピ。ゲーテの形態学における原型。ユングにおける元型。繰り返し観察されるもの。子供の指差しと名詞化。ことわざなど各言語圏で練り上げられた知恵。

議題 ひとつらなりの階層化された世界観について。たとえば九竜SIMなどの例。
リアル世界の例だけど、欧米の庭、建物に始まって、服装、調度物、料理、お菓子にいたるひとつらなりの世界。日本ではパーツに分解されて、ちぐはぐになってしまうきらいもある。



本文

The Timeless Way of Building』では、町づくりや建物づくりの根底にある基本的な特性について述べた。つまり、社会の全員が町づくりや建物づくりに参加し、全員で分かち合う共通のパタン・ランゲージで建物をつくり、しかもその共通言語そのものに生命がない限り、生き生きとした町や建物は、けっして生まれないということを説いた。
 本書では、『The Timeless Way of Building』で要求されるような、パタン・ランゲージの一つを、私たちなりに提示することにする。このランゲージは、私たちが8年間とり組んできた建設作業や計画作業の結晶であり、きわめて実用的な言語(ランゲージ)である。これを活用すれば、隣人と共に自分の町や近隣を改良したり、家族と共に自宅を設計することができる。また関係者と力を合わせて、オフィス、作業場、学校のような公共建物も設計できる。さらにこのランゲージは、実際の工事手順の手引きとしても使える。
 このランゲージの成分は、パタンと呼ばれる実体(エンティティ)であり、一つ一つが独立した存在である。各パタンが、私たちの環境にくり返し発生する問題を提起し、その問題にたいして、二度と同じ結果が生まれないよう、解答の要点だけを明示している。 (x p)

epiによるメモ
ここでいう言葉(ランゲージ)とは何だろう?ノウハウが結晶化されたものとしての言葉。
暗黙知レベルで留まっている、各個人の身体に刻み込まれたものの言語化、共有すること。
同じ日本語を使っているけど、各個人特有の言葉の組み合わせがある。
”基礎的な知識の穴埋め” とか。もちろん私の言葉ではありません。
問題ー解決の組としてのパタン記述。他分野への応用としてはそういう理解になっている。



本文

まず、パタンの相互関係について考えてみよう。
パタンには序列がある。地域や町などの大パタンで始まり、近隣、建物群、個々の建物、部屋、アルコーブなどを経て、最後に施工細部の小パタンで終わっている。
 この序列は、直列的なつながりで示されているが、これがないと、パタン・ランゲージはうまく機能しないのである。これについては、次章でさらに詳しく説明することにする。このつながり(シーケンス)で重要なのは、それがパタン相互の関連性にもとづいていることである。各パタンは、ランゲージの上位にある特定の「より大きな」パタン、おより下位にある特定の「より小さな」パタンと結びついている。一つのパタンは、「上位」にある大きなパタンの完成を助け、また自らは、「下位」にある小さなパタンの助けを借りて完成するのである。(x p)


epiによるメモ
パタンの間の序列。コンピュータによる表現では拡大縮小ができるので変更が加わるかもしれない。
アバターの背丈を越える靴、机、ケーキなどが建築要素として使えることがあるかもしれないし、建築物も縮小して、部屋の調度物のひとつになるかもしれない。拡大縮小という機能にはセカンドライフというものを考えるときのヒントが埋まっていると思う。



本文

要するに、どのパタンも孤立した実体ではない。他のパタンの支持なくしては、個々のパタンはこの世に存在できないのである。上位のパタンにはめ込まれ、同位のパタンに囲まれ、下位のパタンを組み込んで存在するのである。
 これは基本的な一つの世界像である。つまり、何か造ろうとすれば、それだけを単独に扱わずに、その内外の世界も同時に修復せねばならぬということである。そうすれば、周囲の世界の一貫性と全体性が一段と強まり、造られた物が自然の網目のなかで、しだいに正しい位置を占めるようになるのである。(xi p)

epiによるメモ
自分なりの世界像、あるいは世界観をつくろうとすると困ってしまう。あるいは単に「自分がつくりたいもの」でもいい。大部分の初心者のこころの中にそんなものは存在しない。美容院に行きなれない人が髪型を決めるのに、自分で決められないでファッション雑誌を持ち込んで、「これにしてください」と言うのと似ている。

薦められない方法かもしれないけれど、再帰的に作っていく方法がある。とりあえず、何でもかんでも思いついたものを作っていく方法。作ったものたちが「自分がつくりたいもの」を逆に教えてくれる。文章でも、写真でも、歌でもいいから、とりあえず自分の外に出してみること。そしてそれらを観察し、傾向を見てみる。

とりあえず、椅子を作ってみて、それがある部屋のことを考える。部屋ができたら、建物全体のことを。想像の範囲を拡大したり、縮小したりを繰り返す。単に予算による縛りの結果かもしれないけど。




本文

もちろん私たちは、本書のランゲージを利用する多くの人びとが、より真実で、より深遠な不変量の解明に精力をそそぎ、パタンの改良に努めることを願っている。されに、時とともに徐々に発見されるより真実なパタンが、全員で分かち合う共通言語(コモン・ランゲージ)のなかに、少しずつ追加されていくことを望んでいる。
 したがって、パタンは生き物であり、進化していくことが分かる。事実、一つ一つのパタンは、科学の仮説と同じようなものと見なしてもよい。この意味で、各パタンは、提起された問題の解決には、どんな物理的環境の構成がよいかについての、現時点での最善の推論を示すものである。中略ーだから、すべてのパタンは暫定的であり、新しい体験や観察の影響のもとに自由に進化するのである。
 最後に、本書のランゲージの立場を明らかにしておこう。なぜわざわざ「A (ある)」と断って「あるパタン・ランゲージ」と呼んでいるのか、また、人びとが将来つくり出すであろう無数の個人用ランゲージと、このパタン・ランゲージとの関係をどう考えているのか。
The Timeless Way of Building』で述べたのは、生き生きとしてまとまりのある社会には、独自で固有の明確なパタン・ランゲージがあり、しかも社会すべての個人が、部分的に共有するとしても、全体としては自分の気持に合わせた、独自のランゲージをもつであるということである。この意味で、健全な社会には、たとえ共有され、類似はしていても、人間の数だけパタン・ランゲージが存在するであろう。
 ここで疑問が生じる。本書のランゲージの正しい位置づけはどの辺にあるのか。どのような考えや意図から、このランゲージを出版したのか。本として出版するということは、何千もの人間が利用できるということである。自分の心に自分のランゲージを育てる代わりに、人びとは印刷したランゲージに依存してしまう危険性が、本当にないといえるか。
 私たちが本書を出版するのは、人びとが社会全体に係っていく過程で、本書を糸口にして、自分自身のパタン・ランゲージを自覚し、改良していくことを願うからである。『The Timeless Way of Building』で詳しく述べたように、現在の環境言語(ランゲージ)はあまりに粗暴で、断片的にすぎ、もはや大部分の人びとは環境を語るランゲージを持ち合わせていないのであるーしかも、現在のランゲージには人間や自然にたいする思いやりが欠落しているのである。
 私たちが、何年もかけてこのランゲージの体系化を試みたのは、利用者がランゲージの威力に心を動かされ、それを使う喜びを知り、生命のある環境言語を用いる意義が再認識されることを願うからである。この体系化が多少とも成功していれば、本書を糸口にして、人びとが自分自身のランゲージの構築や発展に再出発できるのである。(xiii)

epiによるメモ

生きている構造物、いつでも生成途中であって、時間とともに姿を変えていくような構造物、SIMなどは考えられないか。自然発生的な集落がいちどきに設計されたものでなく、歴史の力で生成してきたような感じのもの。バーチャル建築の”過ぎ去り行く”側面を逆手にとることはできないだろうか?

かりそめのものではあれ、そこにひとたび構造物を作ってしまうと、既得権のようなものが発生し、後の場所の歴史を縛ってしまう。つくったものに縛られる。ひとたび作ったものはそこに居座り続ける。多分、それは言語でさえでも同じで、ひとたび組み上げた言葉の論理に縛られてしまう。

糸口ということ。ささやかな目的。何かの入り口付近まで連れて行くこと。後はどうその先を手繰っていくのか、手繰らないで忘れ去られるかは学習者にまかされる。文章とは本来そういうものかもしれない。文章は精一杯の努力をもって作り手によって生成されたものだけど、そこから何をどう取り出すかは受け手の責任にかかっている。

環境を語るランゲージ 普段、環境批評とかやらない。多くの人にとって環境とは与えられたもので、自然環境みたいなものと化している。どこが変更可能なのか?各個人にできることは何かあるのか?そういうことも開示されない。その結果、各個人は受身な存在になって、主体性がもてない。
下手に主体性をもとうとするとめんどくさいことを背負い込みかねない。



2013年8月10日土曜日

パタン・ランゲージに関するリンク集を見つけました。

パタン・ランゲージに関するリンク集というものがどこか世の中には
ないかと探したら、なんのことはない、すぐ見つかりましたので
貼り付けておきます。

ネット上に迷宮状態でパタン・ランゲージについての記述は
あるのですが、手始めにこのへんから探索するといいのかもしれません。

http://www.hyuki.com/yukiwiki/wiki.cgi?%A5%D1%A5%BF%A1%BC%A5%F3%A5%E9%A5%F3%A5%B2%A1%BC%A5%B8#i0


2013年7月29日月曜日

「どくしょ会2013」のお知らせ


SL24 ザ・夏祭り2013 今年も参加します。
去年に引き続き(性懲りもなくといいますか)読書会やります。
テキストは『パタン・ランゲージ』クリストファー・アレグザンダー著です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%82%B8

この本並びに著者についてはネットを検索してみられるといろいろ出てきます。

日時は2013年8月18日16時-18時です。

本を用意してください、とか読んできてください、となると敷居が高くなってしまいますので、特に用意してこなくても、読んでこなくても結構です。無論、そうしてくださる奇特な方がいてくだされば非常にありがたいです。

場所はJabara Land Atlantis
http://maps.secondlife.com/secondlife/Jabara%20Land%20Atlantis/240/157/801

追々いろいろ告知してみます。